道の駅「川場田園プラザ」川場ルーフKAWABA Roof
年間120万人以上の来場者を誇る日本有数の道の駅に新設された休憩施設である。駐車場からの既存園路を取り込む形で、大中小3つの相似形のシェルターを配置した。
計画にあたっては、瓦屋根の連なる既存施設群との景観的連続性を保ちながら、休憩所というシンプルな機能を、建築的にもできるだけ単純な要素と構成で軽快に表現することを意図した。
天井面に用いた木製ルーバー(地場産杉材)は、屋根の架構の下弦材でもあり、木と鉄骨のハイブリッド構造となっている。
全体の架構が組み上がって初めて成立する構造のため、建方時の仮設計画についても構造チェックを行うなど、普段以上に施工者との連携が重要なプロジェクトであった。
完成した施設は、遠目に屋根だけが浮いているように見えるシルエットから、発注者により「川場ルーフ」と名付けられた。
掲載誌:
美しい屋根2017|日経アーキテクチュア2017年10月 特別編集版
ディテール No,218|2018年秋季号
ディテールの教科書 防水・水仕舞い編|日経アーキテクチュア編集