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道の駅 香南楽湯
香南町保健センター・社会福祉センター
Roadside Station Kounan-Rakuyu
Kounan Public Health Service Center and Welfwre Center

2002 / 香川県香川郡大字横井香南町kagawa, Japan

敷地は、高松空港に程近い町の中心部にあり、そこに「香南楽湯」と名づけられた温泉施設を中心に、保健センターや社会福祉センター、ATM棟などからなる複合施設群が計画された。
スポーツ公園と、溜池を利用した親水公園に挟まれた細長い敷地形状にあって、両者との連続性を高めると共に、用途の異なる複数の施設をいかに関係づけていくかがプロポーザル時からのテーマであった。同時に、各施設の性格上、初めて訪れる人や高齢者にとっても不自由なく利用できることが重要であった。
そこで、敷地中央に「ストリートデッキ」と名付けた通路を設け、各施設を朝市広場や芝生広場、水辺広場といった性格の異なる空地を介してこの通路に面して配置することで、「まちなみ」をイメージした賑わいのある風景をつくろうとした。それぞれの施設は、街路に見立てたストリートデッキに対して出来るだけオープンとなるように計画し、中でも圧倒的なヴォリュームをもつ温泉施設については、レストランやカフェ、ショップなど集客性の強いスペースを外部と連続する形で配置している。ストリートデッキは、温泉施設から運営主体が異なる保健センター・福祉センターへと境界を設けることなく連続させ、そのまま室内の仕上としてつなげていくことで、閉鎖的になりがちな福祉関係の施設にも開放感を与えている。
中心となる温泉施設は、敷地から湧き出す天然温泉を利用し、「木」と「石」という仕上の異なる二種類の浴室を中心に、食処や休憩所などのスペースを外部空間を積極的に取り込みながら配置することで、ゆったりくつろげる雰囲気づくりを目指した。素足で歩く場所が多いことから、床材をはじめとした各種の素材については、直接触った場合の触感を重視して選定している。
一方の、保健センター・福祉センターについては、住宅的な暖かさを感じられるような木質系の素材感を重視した。また、子供から老人まで幅広い世代の人々の利用があることから、誘導サインはピクト(絵文字)や色を利用したわかりやすいものとし、建築の床や壁の仕上と一体化した形で施設全体に巡らせている。
今後、各施設が運営上も緊密に連携し、地域の中で世代を超えた交流が生まれる場として、長く利用されていくことを願っている。

Roadside Station Konan-rakuyu, a multi-purpose facility based around the Rakuyu hot springs, is designed to provide something for all visitors of all age groups. It features a health centre, social welfare centre, ATM and outdoor toilets. The street decking feature that runs through the centre of the site links the various sections of the facility via outdoor spaces such as the morning market and the waterside area. The overall effect is that of a coordinated town streetscape.

受賞歴:
指名プロポーザル特定
JCDデザイン賞'02入選
照明学会四国照明賞
第37回SDA賞グランプリ・経済産業大臣賞

掲載誌:
新建築|2002年7月号

Invited Design Proposal: First Prize
Commercial Space Design Award’02 : Selected
Light and Lighting Design Award
37th Sign Design Association Award : Grand Prix

photo by Toshiharu Kitajima