国道17号バイパスの開通に合わせて、吉岡町の農林業をはじめとした産業の活性化拠点を図り、町の情報発信となる道の駅のプロジェクトである。
既存施設を改修・利用しながら、物産館棟を新築し、新旧の建物・施設同士が相乗効果を生むことを目指した。この計画を進めることで，既存施設に新たな価値機能を見いだし、新築「道の駅」と共に、遠方から訪れる人々、地元の人々にとって魅力的な「駅」となるよう計画した。

隣接する温泉施設の一部までを取り込んで、既存建物を包括する基壇状の「ステージ」を設定し、新築する建物をそのステージ上の既存建物間に点在させた上で、同時に全体を繋ぐ「ルーフ」を施設上部に設け、一体の施設として新しい風景をつくることを目指した。また、施設間に新たに生まれる空地には、朝市広場やイベント等の屋外利用を想定した、奥行と拡がりを持たせた。施設全体は、新築か既存かを問わず、各々異なった「カタチ｣の集合となっているため、自然素材を除き全体を「白」で統一し、一体感を強調すると共に施設全体のイメージを一新させた。